音楽&ファッション

男性編【服装についての疑問に答えます】オペラ鑑賞時に押さえておきたい6つのポイント

2021年5月9日

男性編【服装についての疑問に答えます】オペラ鑑賞時に押さえておきたい7つのポイント

前回はいわばオペラ鑑賞はじめての方に向けて服装にフォーカスし、

「オペラ鑑賞時に押さえておきたい3つのポイント」

をご紹介しましたが、でも、これって、男女によってちょっと違うんじゃない?

という疑問が次に湧いてきますよね。

男性のファッションの場合はどうなんだろう・・・?
男性の場合も、大前提はやっぱりちょっとしたオシャレなレストランに行くときの服装でオーケーです!

オペラの本場、ヨーロッパにある40ヶ所以上の劇場・コンサートホールで鑑賞した

経験を持つ私が疑問にお答えします。

男性編【服装についての疑問に答えます】オペラ鑑賞時に押さえておきたい7つのポイント

バイエルン国立歌劇場 オペラの幕間の様子

私がこれまで訪れた主な劇場・コンサートホール

ミラノ・スカラ座

パリ・オペラ座

ロイヤル・オペラハウス(ロンドン)

ウィーン国立歌劇場

ウィーン楽友協会

ザルツブルク祝祭劇場

バイロイト祝祭劇場

バイエルン国立歌劇場(ミュンヘン)

ベルリン国立歌劇場

ドレスデン国立歌劇場(ゼンパー・オパー)

フェニーチェ歌劇場(ヴェネツィア) など その他はこちらで紹介

王道はやはりダークスーツ

迷ったら、ダークスーツ。これでまず間違いないです。

オペラ鑑賞に限らず、いわゆるオーケストラ・コンサートや、

室内楽コンサート、たいていの音楽会シーンで違和感なく溶け込めます。

ポケットチーフや、ネクタイとの組み合わせによって

バリエーションも効きますし、3シーズン通して着用できる素材なら、

一着ちゃんとしたスーツを仕立てておくのも良いですね。

王道はやはりダークスーツ

ミュンヘンのガスタイクホール。ミュンヘン・フィルの本拠地

王道はやはりダークスーツ

ウィーン楽友協会ホール内

このように半数以上の男性は、ダークスーツ姿です。

これらはオペラ鑑賞ではなく、オーケストラ・プログラムの公演時に

撮影したものですが、コンサート・ホールによっても若干フォーマル度が違います。

ガスタイクホールは比較的カジュアルな装いが高いですが、(ネクタイ無しも多い)

同じオーケストラ・プログラムでも本拠地ウィーン楽友協会での、

ウィーン・フィルの定期公演なんかだと、ダークスーツ着用の割合がぐっと増します。

ネクタイは状況に応じて(実は意外に難しい)

ネクタイは状況に応じて(実は意外に難しい)

続いての悩みどころは、ネクタイ。

オペラ鑑賞=ネクタイ着用は絶対、と思う人も少なくないのではないでしょうか?

いえ、実際のところは、意外にもネクタイしていない人も多いのです。

ネクタイ無しの境界線を一言で説明するのは難しいのですが、敢えてネクタイをする

機会といえばどのようなとき?と言うのであれば、

  1. 秋冬は着用率がアップする
  2. フォーマル度の高い音楽祭やオペラ鑑賞のとき
  3. オシャレを楽しみたいとき

こんな具合ですかね??

秋冬は着用率がアップする

秋冬はネクタイがあったほうがなんとなくしっくりきます。

ウールのコートとのコーディネート、ベストとのコーディネートなど

いろいろとオシャレも楽しめます。

まあ、でも、ネクタイなし、ジャケット着用でマフラーぐるぐる巻き〜という人も

いますから、3.オシャレを楽しみたいとき のように、ここから先は

好みかもしれません。

フォーマル度の高い音楽祭やオペラ鑑賞のとき

【服装についての疑問に答えます】オペラ鑑賞時に押さえておきたい3つのポイント

でも解説したように、フォーマル度の高い音楽祭というのが、

ヨーロッパにはあります。

例えば、バイロイト音楽祭や、グラインドボーン音楽祭、ザルツブルク音楽祭などの

音楽祭をはじめ、ミラノ・スカラ座やウィーン国立歌劇場、パリ・オペラ座や

バイエルン国立歌劇場などのシーズン・オープニング、

それからヨーロッパではありませんが、ニューヨークのメトロポリタン・オペラの

シーズン・オープニングや、メット・ガラなど。

これらのシーンでは、フォーマル度が高いのでネクタイ無しはやめておいたほうが

無難といえます。

オシャレを楽しみたいとき

やっぱり、行き着くところはここでしょう。

ネクタイの種類、デザイン、色味も豊富なヨーロッパ。

特に、フランスやイタリアなど南に行けばいくほど、

オシャレなコーディネートしている男性の割合がアップします。

ファッションやオシャレを愉しむことが自然に備わっている、

そんな感じをいつも受けます。

ネクタイは状況に応じて(実は意外に難しい)

日本人男性の着用率は低い、赤いネクタイ。

ヨーロッパではしょっちゅう見かけます。おしゃれですよね。

ネクタイは状況に応じて(実は意外に難しい)

蝶ネクタイも色々。こちらも頻繁に見かけます。

ネクタイは状況に応じて(じつは意外に難しい)

年齢に合わせたこうした色味の取り合わせはとってもオシャレ。

カラーシャツとネクタイとのコーディネートも工夫が見えます。

タキシード(ブラック・タイ)も時には必要

タキシード(ブラック・タイ)も時には必要

日本のオペラやコンサート鑑賞シーンで着用する人は少ないタキシード。

着用の機会があるとすれば、結婚式や招待制のイベントやパーティなどでしょうか。

機会が少ないと買わずにレンタルする人も少なくありません。

ただ、ヨーロッパのオペラ鑑賞のシーンにおいては、先に触れたようなフォーマル度の

高い音楽祭をはじめ、シーズンのオープニング公演だけでなく、いわゆるホテルや

劇場などで開催されるガラ・ディナーなどでも活躍します。

キメるときはビシッとキメるのがヨーロッパの男性たち。

年齢に関係なく、ちゃんと着こなします。

色々バリエーションが効くジャケット・コーディネート

ネクタイは状況に応じて(実は意外に難しい)

ダークスーツほどかしこまった感じはないものの、色々なバリエーションを

効かせられるジャケット・コーディネート。

ウール素材の柄物ジャケット。ポケットチーフと色味を合わせることにより、

ネクタイが無くてもオペラ鑑賞の場の雰囲気に溶け込めます。

オシャレを楽しむならジャケットコーデ

落ち着いたワインレッドのジャケットに、チラリをみえるカフスボタン。

オシャレを楽しむならジャケットコーデ

ジャケットの中にウールベスト、ネクタイとの色味を合わせたジャケット、

ダークスーツのコーディネートとはまた違ったオシャレを楽しめます。

手ぶらがスマート

ここで少々話が逸れますが、手荷物について解説をしますと、

まさか、オペラ鑑賞にビジネスバッグ、リュック持参はしないですよね?

いわゆるセカンドバッグのような小ぶりのバッグでさえ、こちらでは持ち歩く人は

ほとんどいません。

チケットや財布は内ポケットに入れて、両手は空いた状態が理想です。

どうしてもという場合には、クロークに預けましょう。

もともと社交場としてのオペラ鑑賞のシーンにおいて、

男性は女性をエスコートするための役割を担いますので、片手は女性の腰に

手を添えることが多いのですが、その時、もう一方の手にバッグを持っていたり

したら邪魔になるわけです。

一方、女性は?といえば、手ぶらではなく小ぶりのバッグ(パーティバッグ)を

持つことが多く、手ぶらでいる人はまず見かけません。

スカーフ、ストールを使ってオシャレ度アップ

スカーフ、ストールがオシャレ

ここはオシャレの差の見せどころ?と感じさせる部分。

ダークスーツ&ネクタイ姿に、プラスアルファでこういったアレンジを加えると

ぐっとオシャレ度がアップします。

スカーフやストールは光沢のあるシルク素材だと、洗練された雰囲気になるし、

ウール素材だとカジュアルになります。

薄手の素材であればスーツやジャケットのV字に合わせてレイヤードにしたり、

ジャケットにインしてもアウトにしてもいい。色味を合わせたり、

グラデーションにしたり、敢えて柄と柄で重ねたり、いろいろと工夫できます。

上級者になるとタキシードに合わせる人もいるんですよ。

まとめ

オペラ鑑賞はカップルが基本!?

オペラ鑑賞時に押さえておきたい6つのポイント(男性編)、いかがでしたか?

無難どころからスタートして、慣れてきたら色々とアイテムを増やし楽しんで

いくことをおすすめします。

最後に2点ほど、おまけ解説を。

オペラ鑑賞はカップルが基本!?

私の個人的な印象ですけれども、

カップル(夫婦、恋人同士)と一人で鑑賞の比率は、国やその土地にもよりますが、

7対3ぐらい、やはりカップルの比率が多いです。

ウィーン国立歌劇場のホワイエ

ウィーン国立歌劇場のホワイエにて。半数以上がカップル

これが、オペラではなくオーケストラ・コンサートになると、カップル比率は

6対4か、5対5、ファミリー・友人同士や、一人鑑賞の割合が増えます。

フィルハーモニーホール

ベルリンのフィルハーモニーホール 開演前の様子

一人鑑賞もスマートに楽しむ

一人でオペラ鑑賞するのってどうなの?

これは、特に女性のほうが不安になることが多いようですが、

男性であってもやはり気にする人は少なくないようです。

結論から言えば、

自分が気にするほど、誰も気にしていない

です。

ヨーロッパでも、地元の人と思われる一人鑑賞は男女関係なく普通に見かけますし、

業務出張や学会参加のついでや、心底オペラが好きな人達は万国共通ですから。

せっかくの機会は、日本で鑑賞するのと同じように、オシャレもファッションも

めいっぱい楽しみましょう。

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