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エジプト旅行記【第1回】ピラミッドから始まる、巨大文明への旅

エジプト・カイロまでは直行便で約13時間40分。

夜行便のためカイロ到着は早朝4時過ぎ。日の出は6時半頃だから、まだ空は暗い。

カイロ空港からギザ滞在予定のホテルまで移動は1時間ほど。

早朝だからホテルの部屋には入れず、大きな荷物を置くのみ。

日の出を迎える少し前、薄ら明るくなり始めた空の下、ホテルのプールサイドから見えたのがピラミッドのシルエットだった。

鳥肌が立った。

「いよいよ来た」

旅のオープニングとしては、これ以上ない光景だった。

ここはマリオットメナハウスというホテルで、ギザのピラミッドまでの距離わずか1kmほどに位置し、ホテルの客室やレストランから一望できる。

旅行会社は到着が早朝になることを見越して、この5ツ星ホテルのレストランで早朝に朝食を取る時間を設けていた。

正直、夜行便でも機内食は2回出るので、それほど空腹ではない。

ただ、日程表を見れば、このあと終日かなり歩くことは分かっているので、とりあえず腹ごしらえをしてエネルギーを充電しておかなければならない。

2日目(1日目は夜行便の移動のみ)

ギザの3大ピラミッド&スフィンクス観光(クフ王、王妃のピラミッド)
大エジプト博物館観光
カイロ市内観光

という予定。なかなかハードである。

ピラミッド観光は思った以上に体力勝負

さて、位置関係は図を見ていただくとして、クフ王のピラミッドとそのすぐ近くに造られた王妃たちの墓の内部を見学。それから、スフィンクスまで移動して、スフィンクスとピラミッドを眺めるという流れ。

三大ピラミッドの中でもっとも有名なクフ王のピラミッドは、

底辺は約230m 現在の高さは約139m。石灰岩などの巨大な石材を約230万個と積み上げたと推定されている。

造られたのは紀元前26世紀頃。その数字だけでも途方もないが、実際に目の前に立つと、もっと実感が湧かない。

巨大すぎるのである。

そしてこの、はるか昔に造られたこの巨大な墓の内部といえば、

一旦、内部に入ると押さえつけられるような閉じた世界が待っていて、狭い通路を常に中腰屈んて歩かなければならない。疲れて身体を起こそうとすると頭上の岩(天井)に頭をぶつける。厳かな雰囲気を味わうというより、「いつまでこの狭い通路が続くんだろう」という不安な気持ちのほうが勝ってくる。

屈んで歩き続けると、このように少し開けた感じになる

内部は蒸し暑く、空気がこもった感じ。往復30〜40分ほどだったと思うが、途方もなく長く感じた。

閉所が苦手な人や、足腰に自信が無い方には正直おすすめしにくい。

しかも、こちらは夜行便で到着したばかり。

それでも、古代エジプト文明の象徴ともいえるピラミッドを目の前にすれば、「内部を観たい」と思う人のほうが多いのだろう。

続いて、クフ王ピラミッドの近くにある小さな王妃のピラミッドにも入ったが、こちらはさらに急で、暗く、狭い。途中で見学を断念したツアー客もいた。

ということで、ピラミッドは内部より外から眺めるほうが圧倒的にいい。

特にスフィンクス越しに見るピラミッドは「これぞエジプト」といいたくなる魅力がある。周辺にはラクダ乗りや案内人もいて、ピラミッドを背景にラクダが立つだけで、途端に絵になる。

大エジプト博物館

ランチは米粒上パスタ入りのチキンスープ。メインはチキンのグリルと、コフタと呼ばれる牛肉や羊肉のひき肉を棒状にして焼いた料理だ。(写真はチキンに隠れてちょこっとしか見えない)

エジプトはイスラム教徒が多数を占める国で、アルコールはどこでも自由に飲めるわけではない。認可されたホテルやレストラン、バーなどでは提供されているが、一般の飲食店ではアルコールは提供されない。

その代わりにマンゴー、グアバ、ハイビスカスなどのフレッシュなジュースが豊富にあり、コーラやスプライトなどの炭酸飲料も一通り揃っている。

午後は大エジプト博物館へ 

この博物館は2025年11月1日に正式開館したばかりの巨大施設で、古代エジプト文明を扱う博物館としては世界最大級。収蔵品は5万7,000点を超える。

入口でまず迎えてくれるのが、古代エジプトを代表するファラオの一人であるラムセス2世の巨像。その先には石棺、石像、玉座、装飾品などが延々と続く。

有名なツタンカーメン王の黄金のマスクの展示室は、さすがに人気があるようで列をなしていたが、その他はさほど混雑せず見学ができる。
とはいえ、とても一日で見尽くせる規模ではない。

ツタンカーメン王の黄金マスク

館内ではガイドの説明を1時間半ほど聞き、その後は自由見学になった。

ただしこちらは、早朝からピラミッドを歩き回ったあと。さすがに足が限界に近づいていた。途中で腰をかけたところ、そこがベンチではなく展示物の一部だったらしく、職員に注意されてしまった。

周囲を見れば、本物のベンチは疲れ果てた観光客でほぼ満席。

あらためて思う。

エジプト観光、恐るべし。

遺跡も博物館も、とにかく規模が大きい。

「見る」というより、「歩いて体感する」観光なのである。

最後はカイロの街へ

1日のしめくくりはカイロ市内観光。

但し、カイロは非常に広く、交通渋滞も激しい。

そのため、モスクやオールドカイロなどは主にバスの車窓から眺めた。

唯一、ハンハリーリ・バザールというエジプト最大級の巨大市場(2000軒以上といわれている)の一角だけ、少し散策した。

とにかく、迷路のように入り組んだ細い路地にひしめく店と売り子の客引き、押し売りがすさまじい。
「ワンダラー(1アメリカドル)」が連呼され、目が合うとずっと付きまとわれる。年齢も関係ない。大人も子どもとにかく商売熱心だ。

以前、トルコのイスタンブールに行ったときも客引きには困ったが、それ以上か。

とはいえ、少し距離を取って眺めれば、これほど旅情のある場所もない。

そして驚いたのが、バスで市場を抜けるときだった。

道の両側に出店が並んでいるのに、その中を大型バスがずんずんと進んでいく。

こちらは、

「本当にここを通るのか?」 と不安に思うのだが、周囲の人たちはいたって普通。

慌てる様子もなく、ノロノロと道を空けていく。

その感覚の違いもまた面白い。

こうして長い一日は終了。

途中、大渋滞にも巻き込まれ、ホテル到着は22時過ぎだった。

そして翌日は朝4時出発。

次はアスワンへ向かう。

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